琵琶湖に架かる橋2つ?? part4
2025年04月09日
琵琶湖に架かる橋2つ?? part4
【琵琶湖大橋の通行量急増と料金変化】
橋架工事は1962(昭和37)年に着工し、東京オリンピックに間に合うよう急ピッチで進められ、1964年9月に開通しました。開通後の効果は目覚ましく、当初1日あたり2,000台だった交通量は右肩上がりに増加し、2022年統計では年間総数1,329万5275台(1日平均約3万6,425台)に達しています。
この驚異的な増加を受け、1994(平成6)年には新たな橋を建設し4車線化が実施されました。潤沢な通行料金の収入により、当初2021年までとされていた料金徴収期限を待たずに無料化も可能な状況となりました。しかしながら、滋賀県は橋の安全対策や維持管理を考慮し、2016年から料金を大幅に値下げした上で有料化を継続し今に至っています。
通行料金の変化は次のとおりです。
≪開通時の料金≫
・観光バス :700円
・路線バス :500円
・普通自動車:300円
・小型自動車:200円
・自転車 : 20円
・歩行者 : 10円
≪現行の料金≫
・普通車(普通車・中型):137円
・大型Ⅰ(大型車) :182円
・大型Ⅱ(特大車) :455円
・軽自動車等 : 91円
・原付(軽車両等) : 10円
・自転車・歩行者 : 無料
2つの料金表を比較しますと、興味深い事実が浮かび上がってきます。車種区分が変わったものの、1964年の開通当初よりも現在の方が実質的に安くなっていること。開通から約60年が経過し、日本の物価が数倍に上昇したにもかかわらず、通行料金が下がるというのは極めて珍しい現象です。
これは琵琶湖大橋がどれほど多くの人々に利用され、社会的・経済的に重要な役割を果たしてきたかを如実に物語っているのではないでしょうか。
次回は【琵琶湖大橋の影響による地域発展】についてお伝えしたいと思います。