人手不足の特例措置

2025年03月10日

皆様は人手不足の解消について、どの様にお考えでしょうか?
少子高齢化が進み、従業員の確保が困難になっている現状は多くの企業にとって深刻な課題となっています。

正規雇用の従業員(正社員)の人材確保も、売り手市場と呼ばれるように激化していますが、昨今ではパート従業員の確保に苦しまれる企業様も増えていると耳にします。

そのような状況下、厚生労働省が特例措置として2026年10月より3年間『企業がパート従業員の社会保険料を肩代わり』することで、労働力確保を支援するための準備が進められているという記事を目にしました。

この特例措置は、パート従業員の働き控えを防ぎ企業にとっても労働力確保を支援するための動きであると推察されています。

そこで、この特例措置の詳細についてまとめてみました。
あくまでも私的見解で不確定な情報もございます。

ご参考としてご覧ください。

・特例措置の内容とは

 

 この特例措置は、従業員50人以下の企業などを対象にパート従業員の社会保険料の一部を

 企業が負担するものです。

 具体的には、特例の対象を「年収151万円未満」の従業員とし「従業員50人以下の

 企業」と「5人以上の個人事業所」に限定される予定で現在も調整が続いています。

 企業が負担額を増やした分だけ労働者にとって手取り額が増えるメリットがあるため、

 人材確保や労働時間の増加も見込めます。

 しかし企業は実質的な支出額が増えたり、キャッシュフローの工程が増えるため労働力

 確保に躊躇する場合もあるかと思われます。


・企業負担に対する還付

 

 この施策は企業が全負担するのではなく、労働者に代わって企業が負担した分のうち8割

 を国が還付してくれる施策です。

・パート雇用以外の「人手不足」対策

 

 労働者にとって社会保険料の負担軽減はメリットが大きく、労働時間増加で人手不足解消

 に繋がると考えられます。

 しかし物価高騰や賃上げが重なっている今、より企業負担の増えるこの施策で人材確保を

 促すのは難しい場合があるかと思われます。

 まずは自社で生産性を高める工夫をすることが重要であると考えられます。

 こうしたパート雇用への難しさがある中、AIの活用やアウトソーシングの活用によって、

 人を雇用することなく業務効率をあげる、というのは有効な一手段になると思います。

人手不足の特例措置